【中・上級者向け記事】思考を変えても現実が変わらないのはインナーチャイルドが原因です

イメージ画像

 

「インナーチャイルド」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

心理セラピー、心理カウンセリング、ヒーリングという分野に興味を持っている人であれば、一度は耳にしたことがあるでしょう。

直訳すれば「内なる子供」ですが、特に「”傷ついている”内なる子供」という意味で使われることの多い単語です。

 

インナーチャイルドとは何か?

「インナーチャイルド(傷ついた内なる子供)」という概念は、子供時代のあなたの経験が、大人になったあなたに影響を及ぼすという考え方に基づいています。

この説は、大人になったあなたのなかに「傷ついたチャイルド(の意識・エネルギー)」が隠れていると考えます。子供の時の傷ついた出来事・経験によって、インナーチャイルドが作られるのです。

そして、そのチャイルドの意識・エネルギーは、潜在意識のなかに深く潜りこみます。

 

傷ついたチャイルドを作るきっかけとなる経験は、けっして、虐待・事故・暴力などのトラウマ的なものだけに限りません。

大人の観点からすると「そんなことで?!」と驚くような「些細な出来事」が、子供の視点からは「強烈なネガティブ経験」として解釈され、強く心に残ってしまうことがあります。

その結果、「インナーチャイルド」が作られてしまうのです。

それこそ、「あっちに言ってなさいとお母さんに冷たく言われた」「ベビーベッドに一人さびしく寝かされていた」というような「些細な出来事」でさえ、インナーチャイルドを作る原因になることもあります。

 

「インナーチャイルドの意識・エネルギー」とは、「ネガティブな出来事や体験の記憶」、「それにともなって味わったネガティブな感情」、「そのときの思考・判断・解釈」などをすべて含みます。

 

そして「インナーチャイルドワーク」というのは、その「傷ついた子供(インナーチャイルド)の意識・エネルギー」を癒す作業を指します。

ひどく傷ついてしまった子供のあなた(インナーチャイルド)を癒すことで、時空を超えて、大人のあなた(現在のあなた)も癒される、という考え方に基づいてワークは進められます。

 

これまでに提供したお客様は、全体の約5~6割

私がこれまでに個人セッションをさせていただいたお客様のうち、「インナーチャイルドワーク」をセッションに組み込んで実施したお客様の割合は、全体の約5~6割です。

対面でのセッションにかぎると、もう少し割合は高くなるでしょうか。

いずれも、セッション中に「この方にはインナーチャイルドワークをおこなったほうが良い」と私が判断した場合のみ、お客様にその旨をご説明&ご提案して、ご了承くださった方にのみ実施させていただきました。(もちろん、拒否されたお客様にはおこなっていません)

 

さて、私はこれまで、「インナーチャイルド」の概念や「インナーチャイルドワーク」について、ブログ等で多くを語ってきませんでした。

その理由は明確で、インナーチャイルドの概念およびインナーチャイルドワークは、あつかうのがとても繊細で難しい(と思っていた)からです。

 

私がインナーチャイルドを積極的に語ってこなかった理由

「傷ついた子供」という概念を前面に打ち出して説明すると、「私のことです!」「私も子供時代にひどい目にあいました!」と前のめりにおっしゃる方がいます。

「私は子供時代に傷つけられた。私は被害者だ。私は癒されるべきだ」という「被害者ポジション」を喜んで肯定する人です。

 

でも、厳しいことを言いますが、その「被害者ポジションを喜んで取りに行く姿勢」が、「不幸で変わらない現実」を作っているのです。

心理的に被害者ポジションを選ぼうとするから、現実でも被害者になってしまうわけです。

インナーチャイルドについて私が積極的に語りたくなかった最も大きな理由はこれです。
インナーチャイルドを、前に進まない理由にしてほしくなかったのです。

 

また、インナーチャイルドの在りようと、その人(チャイルド)に必要なワークは、ひとりひとり全員違います。その場に応じて、その瞬間にワークが構築されるので、事前準備ができません。

つまり、基本的に類型化や定型化することが難しいワークなのです。

ですから、ブログ記事等でノウハウを一律提供することが難しいように感じていました。

 

そして、インナーチャイルドワークは、めちゃくちゃ効果が高いぶん、セラピスト側にスキルと経験が要求されます。そして、繊細さと細心の注意を必要とします。

「大人の(現在の)クライアント」と「子供時代のクライアント(インナーチャイルド)」の両方の意識を同時に扱っていくため、クライアントもセラピストも、非常にエネルギーを消費するワークなのです。

それもあって、インナーチャイルドワークをセッションのなかに常に組み込む形では提供してきませんでしたし、積極的に語ってきませんでした。

 

インナーチャイルドワークの重要性をあらためて強く実感

でも、この秋にどんどん新規のお客様がお見えになってくださったのですが、インナーチャイルドワークを提供させていただく機会がたまたま何度もありました。

そして、そのたびに効果をあらためて実感し、これをもっとセッションに積極的に組み込んでいく重要性を感じています。

 

これまで私のスタンスとしては、

インナーチャイルドワークは、必要ならばおこなう

くらいの感じだったのですが、

インナーチャイルドワークは、必要だと判断したときは、絶対におこなったほうがいい(むしろ、おこなうべき)

と考えるようになりました。(もちろん、お客様にご提案&ご説明をして、了承された方に対してのみ)

 

私が提供するインナーチャイルドワークは、金南里先生という方が考案された「レインボーDUOワーク」というメソッドを土台に、私のこれまでの経験からアレンジを加えた独自のものに進化しています。

決して無理強いなどすることなく、クライアントさん本人だけではなく、子供の意識であるインナーチャイルドも、完全に安心・安全を感じられる時空間を構築して、ゆっくりとプロセスを進めていくことを大事にしています。

 

いくら思考を書き換えても、ブロックを解除しても、現実が変わらない理由

心理セラピー、カウンセリング、自己啓発、スピリチュアル…

そういった各種メソッドのセッションを受けたり、
本を読んだり、
セミナーを受講したり、
自分でセルフワークをやったり、

…と、一生懸命がんばっているのに、

  • 書き換えたはずの思考が、いつのまにか元に戻っている
  • いっこうに現実が変わる気配がない
  • ある程度まで良くなったが、それ以上はどうしても良くならない
  • やればやるほど、ドツボにはまっていく気がする

という人は、もしかするとインナーチャイルドの癒しが必要なのかもしれません。

 

それはなぜかというと、「インナーチャイルドが、あなたの変化を拒絶しているから」です。

 

子供時代のあなたは、単に「昔のあなた」ではありません。あなたの一部であり、あなたの土台です。そして、『子供時代に信じこんだもの、決めつけたものは、ずっと後々まであなたをコントロールする』のです。

 

じゃあ、それなら書き換えてしまえばいいじゃないか?と思いますよね?

ところが、『それを書き換えること』を、子供時代に禁止してしまっている可能性があるのです。これはあくまで比喩的な表現ですが、あなたが子供時代に決めてしまったルールは、そう簡単に変えることができません。

 

傷ついた子供(インナーチャイルド)は、内側から鍵をかけて、深い潜在意識のなかに隠れてしまっています。

チャイルドが決めたルールは、そのチャイルドを呼び出して、優しく声をかけてやり、そのチャイルドがもっとも望んでいたこと・して欲しかったことを満たしてあげる・叶えてあげることでしか、変えていくことができないのです。

 

インナーチャイルドワークを通して、チャイルドが充分に癒されたとき、

  • 信じこんでしまった、間違った観念(たとえば「私は(僕は)愛されてない」「私は(僕は)いらない子供だ」「私は(僕は)頭が悪い」などの思いこみ)を手放して書き換えることができます。
  • その出来事や体験について、「不幸」「いじめ」「理不尽」などのレッテルを貼っていたのを、はがすことができます。
  • その場面の登場人物とのあいだに存在した「わだかまり」を、解くことができます。
  • 決めてしまった(不要な)ルールを、手放すことができます。

その上で思考の書き換えやブロック解除などをおこなうと、すんなりプロセスが進み、後戻りすることはありません。

イメージ画像

インナーチャイルドを癒すのは、クライアント本人である

私が提供するインナーチャイルドワークは、イメージワーク(誘導瞑想)を通して、必ず「大人のクライアント」本人に「インナーチャイルド」に会いに行ってもらいます。

インナーチャイルドは、内側から鍵をかけて、深い潜在意識のなかに隠れてしまっていると書きましたが、誰かが会いに来てくれるのを待っているのです。

 

いったい、誰に会いに来てもらいたいか?

それは、「自分を分かってくれて、愛してくれて、受け入れてくれる人」です。

・傷ついたインナーチャイルドの気持ちを分かってあげることができ、
・何をしてもらいたいか、何をしてもらいたくないかを理解し、
・優しく受け止めることができ、
・誰より愛してあげることができるのは、

世界中でただひとり、「大人のクライアント」本人以外ありえません。

 

インナーチャイルドワークは、最後に「大人のクライアント」と「インナーチャイルド」を安心安全に統合させて完了となります。

 

「現在と過去」「大人の意識と子どもの意識」という異なる時空間(場合によっては3つ以上になることもあります)を同時に扱いますので、インナーチャイルドワークをおこなうと、終わった後で「いったい何が起こったんだろう?」という不思議な感覚におそわれることもよくあります。

(実際、これまで私のセッションでインナーチャイルドワークをお受けになった方は、セッション後に「ぼーっとしていて、よく覚えていません…」とおっしゃることも多いです)

ですが、深い部分での癒しが起こった結果ですので、それは心配いりません。

また、インナーチャイルドワークを何度も経験するうちに手順に慣れてきますので、徐々に記憶に残るようになりますし、後から思いかえすこともできるようになります。

 

いずれにせよ、今後、私の個人セッションをお受けになる方で、インナーチャイルドワークについて興味があったり、受けてみたいと思われる方は、ぜひその旨お申し出ください。

ご質問などももちろん大歓迎です。

 

なお、インナーチャイルドの癒しが進むと、ご自身のお子様との関係や、ご両親との関係が、目に見えて好転することもよくあります。

それは、「自分らしくリラックスした状態で、心地よく過ごすことができるようになる」ということです。

「どうしても親を許せない」とか、「子供に対して感情的に怒りすぎてしまう」などのお悩みがある方にも、インナーチャイルドへのアプローチはおすすめします。

 

田中真理子の個人セッション 詳細はこちら