「タラレバ娘」の末路は、ただの不幸で終わらない。
あなたは、友達にグチや悩みを言いますか。
友達は、あなたにグチや悩みを話しますか。
「ちょっと聞いてー!」そんな感じで、女同士は相談事が大好きです。
ドラマ化もされた東村アキコさんの「東京タラレバ娘」でも、
主人公たちは「第四出動!」などと言っては女友達を呼び出し、
しょっちゅうグチ吐きの女子会をしていました。
こういうのは女ならではのストレス発散であり、
軽いグチで済んでるうちは、誰も不幸じゃありません。
では、深刻な悩みはどうですか。
- 上司にパワハラを受けている。
- 夫が浮気しているらしい。
- 家族が重い病にかかった。
などの。
ふだん、陽気で楽しく盛り上がってばかりの関係だと、
打ち明けるのに時間と勇気がいります。
なので、いったん打ち明けはじめたら、
ダムが決壊したようになりますね。
しゃべっているうちに、感情がたかぶって泣き出すというのはよくあるパターン。
あなたは、力になってあげたい、と思います。
聞いてもらえた側は、ひとりで抱えていたぶん、救われた気持ちになるでしょう。
これは女のおしゃべりの浄化作用です。
まだ、このレベルまでなら悪くない。
ところが、問題がだんだん長期化して、悩みが慢性化してきた場合は、
あなたは態度を豹変させる必要があります。
あなたが親身になればなるほど、彼女はどんどん不幸になります。
あなたはもっと不幸になります。
なぜだか分かりますか?
根拠のない不安で問題を先送りする無責任さ
そもそも、日本人は「専門家に相談する」のに慣れていません。
唯一慣れているのは、病院に行ってお医者さんに相談することだけ。
それは、今すぐ何とかしたい症状と不安があるからです。
病院に行けば、とりあえず診察や検査をしてもらえる。
治療薬をとりあえず出してもらえる。
症状と不安をすぐ解消できるはず、と期待するから、相談に行けるのです。
実際には、治るかどうかは、本人の意欲と行動次第であるにもかかわらず。
でも、医者以外の専門家には、ほとんどの人が行きません。
たとえば、法律がからむ問題。
家族間の問題。
親しい人から受けているハラスメント。
法律相談なら、弁護士に聞くのが一番だし、
家庭内の問題でも、多くの市区町村や公官庁に相談窓口があります。
会社内のトラブルなら、総務などに相談してよいはず。
にもかかわらず、なぜ、相談しようとしないのか?
- こんなことを相談したら笑われるかもしれない。
- 相談したことがバレたら、もっとひどい目にあうかもしれない。
- あとから高額な料金を請求されるかもしれない。
理由はいくらでもあげられますが、要は「問題を先送りしたい」のです。
相談してしまったら、「問題とガチで向き合わなきゃいけない」と分かっている
からですね。
自分の問題なのに、いつまでも無責任なままでいたい。
被害者の立場で、かわいそうぶっていたい。
だから、友達にいつまでも同じグチを聞かせます。
その場かぎりでもスッキリさせて、乗り切っていこうとするのです。
あなたはそれでいいんですか?
いつまでも、グチ吐きの痰壺にされてしまいますよ。
そんな彼女は、あなたを大切にしてると言えますかね?
あなたが彼女を不幸にしている
いつもトラブルを引き起こしている人や、
しょっちゅうトラブルに巻き込まれている人は、心に闇をかかえてます。
- 転職しても、いつも職場でトラブルを抱える。
- つきあう彼氏がいつもダメ男だ。
- 家族の問題にいつも振り回されている。
など、「この子はいつもこんな目にあってる」という場合です。
このように同じパターンを何度も繰り返す場合は、
原因は100%本人の内面にあります。
あなたが親身になってグチを聞いてあげればあげるほど、
彼女の問題はさらに深刻化します。不幸の負のスパイラルにまっしぐら。
なぜなら、あなたがグチを聞いてくれるあいだは、
いつまでもガチに問題に向き合わずにすむからです。
自分の内面の原因から、目をそらし続けます。
あなたが、彼女の問題先送りに、手を貸してしまってるのです。
その意味で、あなたも彼女を全然大切にしていません。
あなたがグチ吐きの痰壺でいつづける本当の理由
あなたが彼女のグチを聞き続けてあげるのは、「優しさ」だと思っているはず。
でも、そうではありません。
真の理由は、あなたも責任をとりたくないからです。
- あなたのせいで、問題がもっとこじれてしまったらどうしますか?
- 具体的なアドバイスをして、怒りの矛先があなたに向いたらどうしますか?
- 彼女の問題解決のために、あれこれ調べたり駆け回ったりしたのに、
当の本人にまるでやる気がなかったら、あなたは冷静でいられますか?
いつのまにか、彼女の問題はあなたの問題になってしまいます。
彼女の問題に深入りするのは、やめたほうがいい。
それは無意識のうちに、あなた自身分かっているはず。
だから、「優しさ」の皮をかぶって、あなたは共感してあげ続けます。
無責任なのは、あなたも同じです。
彼女のために、あなたにできるたった一つのこと
あなたが、
- 「彼女の問題は私の問題だ」と、責任をすべて背負う覚悟がある場合
- あなたが、その問題を解決できる専門家である場合
なら別ですが、
長期化・慢性化・パターン化した問題を抱えている友達に対しては、
「自分で解決して」と突き放すしかありません。
私は、しっかりと距離を置くことを強くすすめます。
あなたが彼女の幸せをこころから願うなら、中途半端に愚痴を聞いたりすべきではありません。
もしそれで、「ほうっておけない」と
あなたのほうに不安やイライラがつのるのであれば、
それは彼女の問題ではなく、あなたの問題です。
すでに、共依存の関係に両足をつっこんでます。
「自分の問題は、自分で解決するしかない」と、「彼女本人」が決めなければいけないのです。
ガチで向き合うと、腹をくくらなければいけないのです。
でも、いざ向き合って、相談窓口に向かう行動さえ起こせば、
あとはトントン拍子に解決まで向かうことも少なくありません。
世の中には、たくさんの専門家がいます。私もそのひとりです。
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