「根拠のない自信」ほど最強(最恐)のものはない
最近では「潜在意識(せんざいいしき)」という言葉が一般的に知られるようになってきました。
潜在意識とは、かんたんに言って「ふだん、本人がまったく気づいていない意識」のこと。
深い部分に潜って(もぐって)しまっているので、「潜在」と呼ぶのです。
ところが、深く潜って気がつかないものなのに、あなたを大きく支配しています。
潜在意識があなたを支配する ~習慣・癖・思いこみ~
潜在意識の代表例が、あなたの習慣。
朝起きたら、まずトイレに行きます。歯を磨いて、顔を洗います。
そういう一連の流れを、「さあ、トイレ行くぞ!」「さあ、歯を磨くぞ!」といちいち決意したりしません。
いつもやってるから、今日もやる。それだけです。
こういった習慣は、「潜在意識」のなかに保存されています。
良い習慣ならまだしも、悪い習慣もあなたを支配しています。
- 恋人や家族など親しい人には、ついぞんざいな態度をとってしまう。
- イヤなことがあると、ついお酒とギャンブルに逃避してしまう。
こういう「やめようと思ってもやめられない」行動や癖も、あなたの「潜在意識」にすりこまれてしまっています。
習慣や癖とはまたちがう、別の「潜在意識」の例もあります。
バリバリ仕事をして、たくさん稼ぐビジネスマンがいるとします。
ところが全然お金を貯めることができません。
こういうタイプの人に、「どうして貯金しないの?」と質問すると、彼らは「なくなってもまた稼げばいいから大丈夫」と、明るく答えたりしますが…
膝をつきあわせて、深く深く話を掘り下げて聞いていくと、
「お金を持つことが怖い」
という思いや考えに行き着くことがあります。
たとえば、幼少期にお金持ちにひどい目にあわされたとか、仲良しだった両親が、成功してお金が入るようになった途端にケンカするようになり、最後はお金の問題で離婚したとか。
「お金」について強烈なネガティブ体験があったりすると、
- お金を持つとロクなことにならない。
- お金のせいで、愛する人と別れる。
- 私はお金を持っていてはいけない。
などと、意識の深い部分で思いこんでしまっていることがあるのです。しかも、本人はそのことに気づいていないケースがほとんどです。
お金を持つことに恐怖や禁止があるので、たくさん稼いでもお金を持っておくことができません。
これが、【お金が貯まらない真の理由】です。
このような「思いこみ」が気づかれないのは、「潜在意識」のなかに隠れているせいです。
こういった「本人ですら気がついていない意識(思いこみ)」を表面にうかびあがらせて、それをプログラムしなおすのが私の仕事の1つです。
根拠のない自信は、潜在意識にかくされた最強(最恐)の思いこみ
さて、
「根拠のない自信」も、潜在意識のひとつです。これは「最強の思いこみ」になります。
これは誰にでもあります。
ちょっと考えてみてください。
あなたが、「なんで?って言われたら困るけど、これはなぜか自信がある」と思うものです。
- なんで?って言われたら困るけど、なぜか私、記憶力はいいんです。
- なんで?って言われたら困るけど、なぜか私、友達には恵まれてるんです。
- なんで?って言われたら困るけど、なぜか私、くじ運がいいんです。
みたいなものです。
これらは「なんで?」と聞かれたら、
「なんでだろうね?だって、今までもそうだったし」
と、本人さえ理由を明確にできないようなものだったりします。
ですが、この「根拠のない自信」があると、
ストレスなく、必要なアクションを起こせる
↓
だから、良い結果が出る
↓
素直に結果を喜べる
↓
ますます、根拠のない自信が強くなる
という、好循環が生まれるのです。
ところが逆に、上のようなポジティブな例ではなく、ネガティブなことについて「根拠のない自信」があると、【強力なネガティブ現実製造機】になります。
たとえば
「私は【運が悪い】ことに自信があります」
「なんで?って言われたら困るけど、なぜか私、運が悪いんです」
だと、「私=運が悪い」がその人にとってのスタンダードなので、言動もどこかオドオドした卑屈なものになるし、被害者意識が強くなって不平不満をいつも抱えることになります。
当然、その人の現実は、「運が悪いもの」になります。
そして、「ああやっぱり」と思えば思うほど、「私=運が悪い」という根拠のない自信がますます増幅されて悪循環になります。
あなたはどうでしょうか。
あなたの、「根拠のない自信」は何がありますか?
「根拠のない自信」を持ちたいあなたへ
誰でも、ポジティブなことについて「根拠のない自信」を持ちたいですよね?
あなたはどんな分野で「根拠のない自信」を持ちたいですか?
たとえば、
- 私はカッコ良くないけれど、「異性にモテる」という自信を持ちたい
- 学歴も職歴もたいしたことないけれど、「稼げる」自信を持ちたい
のようなものです。誰にでもひとつくらいはあるはずです。
さて、ここであなたにお聞きしたいのは、「そもそも根拠なんてものは必要か?」ということ。
あなたは、自信をもつために
「もうちょっとカッコ良ければなぁ…」
「もっと頭が良ければ…」
などと「根拠」がほしくなるかもしれませんが、そもそも自信を持つのに根拠なんて必要ないのです。
優秀な両親のあいだに生まれながら、遺伝子を発現させていない「平凡な人」はゴマンといます。
遺伝子という最強の「根拠」ですら、けっして自信の源にはなってくれません。
逆に、家系的にとくにきわだった才能に恵まれたわけでもない人が、「オレはできる!」と強烈に思いこむことによって、どんどん行動を起こし、成功を手にしている例もたくさんあります。
この場合、「オレはできる!」という強い自己暗示がなんども繰り返され、行動を起こし続けたことによって、潜在意識にすりこみがおこったのです。
結果的に「根拠のない自信」が作りだされたというわけです。
結局、根拠を求めることがナンセンスです。
「根拠があろうがなかろうが、決めて、思いこみ、行動するから、自信を持つ」
が真実です。