珍しく昔の恋を語ってみた。23歳小娘がはじめて知った「大人の別れの美学」
最近、「Twitterでよくつぶやいてます」とメルマガなどにしょっちゅう書いています。
そんななか、今朝ふっとツイートしたのがこちら。
ふと思い出した、大昔の記憶。
学生時代から付き合ってた彼氏に、私が卒業→就職してすぐ、浮気されたことがある。(厳密にはまだ関係は持ってなかったみたいだけど)
彼は資格試験のためにまだ卒業してなくて選択留年。中距離恋愛だったけど、これからもうまくいくと信じて疑ってなかった。(続く
— 田中真理子@心理セラピスト (@marikotanaka107) 2017年11月10日
なんの脈絡もなく、昔の記憶がふっと蘇って、連続ツイートになりました。
元の連続ツイートは、上の埋め込んだTwitterリンクをクリックすれば見られます。
この連続ツイート、フォロワーさんなどにまたたく間にリツイート(シェア)・いいねされたので、もしかして記事にしたほうがいいのかも?と思ったので、書いてみました(笑)。
こういうブロガーのようなブログ記事を書くのは初めてで、ちょっと緊張しています。
ただ先に書いておきますが、この彼とはその後、最終的には円満にお別れしています。
現在連絡を取ることは一切ありませんが、彼も結婚して現在幸せに暮らしていると聞いていますので、彼個人については詮索なさらないでください。
そもそも、私が元ツイートで伝えたかった内容の目的に彼は関係ないので。
伝えたかったことは、当時、母からもらったアドバイスです。
23歳のコムスメが、母親からもらった「別れの美学」と「儀式」
私は大学卒業後、企業に就職して、彼の家から電車で約2時間くらいのところに一人暮らししていました。会えるのは月に2~3回くらい、主に週末のみでした。
あるとき突然、電話で「他に好きな人がいる」と言われたのです。
もう、私は頭真っ白。
それより少し前から、電話でもすこし声のトーンが元気ないな…くらいには思ってたのですが、まさか彼の気持ちが他に行っているとは露ほども思っていませんでした。
そして、彼から「今から会って話したい」と言われたのです。今から家に行く、と。
彼はどうしていいか分からないと言っていましたが、もうこれは会ったら最後、別れ話になるなと予感していました。
電話切ってから呆然。混乱して涙も出なかった。でも別れたくなかったから「なんとかしなくちゃ…」と。
何を思ったか私は実家の母に電話をかけていた。母に「彼に別れようって言われそう」とぶっちゃけていた。
ちょうどその直前に彼を母に紹介していた。でも母に恋愛相談なんて、人生初。(続く
— 田中真理子@心理セラピスト (@marikotanaka107) 2017年11月10日
今から思っても不思議なんですが…なぜか私、女友達とかじゃなく、和歌山にいる実家の母親に電話をかけていたんです。
それまで一度も、母親に恋愛相談なんてしたことないです。
ただ、大学の卒業式の時に彼を母に会わせて紹介していたので、それもあって、母に相談したくなったのかもしれません。
母親って、すごいですよね。娘の様子がおかしいってことに、第一声で気づきました。
「どうしたの?」と言われた瞬間に、それまで一滴の涙も出てなかったのに、母親の声を聞くと同時に号泣してしまいました。
泣きながら、彼に他に好きな人ができたと言われたこと、いまから彼が会いにくること、でもどうしたらいいか分からないこと、私は別れたくないこと…を伝えました。そしたら。
「そんな男やめなさい」とか言われるかもな…って思っていたら、母親のアドバイスはまさかの内容だった。
「泣くのを今すぐやめなさい。お風呂入って、綺麗にお化粧しなさい。そしてお料理作って待ってなさい。彼を笑顔で迎えなさい」だった。
あのアドバイス、今から思うと大人の女の真骨頂。(続く
— 田中真理子@心理セラピスト (@marikotanaka107) 2017年11月10日
もう、ビックリしました。
もし母と電話をしなかったら、彼が到着するまでの2時間弱、ずっと呆然と座りこんでいたか、グチャグチャの状態で泣き続けていたかのどちらかです。
少なくとも、「綺麗にしよう」「彼を笑顔で迎えよう」「お料理でもてなそう」なんて、0.1ミリも考えつかなかっただろうと思います。
どうせなら、この女を手放してもいいのか…と思わせる女でいなさい。別れることになっても、最後は綺麗な良い印象を残しなさい。すがらず自分から笑顔で手を離しなさい。
ということだった。
小生意気でストレートな物言いしかできなかった小娘が、別れの美学を教えてもらった最初の経験。(続く
— 田中真理子@心理セラピスト (@marikotanaka107) 2017年11月10日
私は、電話を切った後、母が言ったようにお風呂に入ってメイクをしました。そして、部屋を掃除して、彼が来るまでのあいだ料理を作って待っていました。
この「彼が来るまでのあいだ」に淡々とそういう「作業」をしてるあいだ、だんだん私の頭のなかがクールダウンしてきて、少しずつ「別れの覚悟」のようなものができてきたんだと思います。
到着した彼は、驚いて戸惑ってました。
きっと彼も、私自身が予想したように、私が呆然と座りこんでるか、グチャグチャの状態で泣き続けてるか、どっちかだろうと思っていたと思うのです。
そして、心移りを責められるなど、修羅場が待ってるだろうなと予想していたと思うのです。
でも、そんなことにはなりませんでした。
結局、私のほうから「これで終わりだね。いままでありがとう」と言ってお別れすることになりました。私は、母に最初電話したときは「別れたくない」と号泣していたのに、彼に「別れたくない」とすがることはしませんでした。
最後は彼のほうこそ別れたくないと泣いていました。
その意味では、彼に「良い印象を残したまま別れる」ことに成功したわけです。
もしグチャグチャの修羅場を迎えていたら、それはあり得なかったです。
あのときの母は、私をただの子供じゃなく、大人の女の一人として扱ってくれた。今から思えば。
「彼氏に浮気された。別れ話になりそう」なんて、涙声で遠くに住む娘から突然電話もらって、冷静でいられるだけでもすごいと思うのに、あの恋愛指南を即座に伝えた母親、今から思っても恐るべし。
— 田中真理子@心理セラピスト (@marikotanaka107) 2017年11月10日
いま思い返しても…母親のアドバイス、めちゃくちゃすごいと思うのです。
だって、当時の私は大学卒業したて就職したての小娘です。
心配することは山ほどあっただろうし、ただでさえ遠くに住んでいて普段会えないのに、その娘がいきなり泣きながら電話してきて、「彼氏に浮気された。別れ話になりそう」なんて言ってきたら…
当時の母は、まだ40代です。
いまの私より年上だけど、それでも、母の心情は子どもを持った今の私なら想像できる気がします。
どれだけ心配で、どれだけ心を痛めたか。そしてどれだけ相手の男に腹を立てるか(笑)。
もし今の私が母の立場だったら、あんなふうに冷静に、
「泣くのを今すぐやめなさい。お風呂入って、綺麗にお化粧しなさい。そしてお料理作って待ってなさい。彼を笑顔で迎えなさい」
なんて言えるだろうか…。正直、まったく自信がないです。
というか、いまだ、「お母さん、すごいわ…」という言葉しか出てきません(笑)
「綺麗にして、笑顔で、責めずに、うまい料理でもてなせ」とは…
これ、男心をつかむ不変の法則だよね。今でも思う。関係がうまくいってるときも、別れ際でも、通用する。
そして「すがらず、手を離しなさい」だもんなー。
なんであんなすごいアドバイス言えたんだろう、我が母(笑)
— 田中真理子@心理セラピスト (@marikotanaka107) 2017年11月10日
「綺麗にして、笑顔で、責めずに、うまい料理でもてなせ」
「すがらず、手を離しなさい」
このことを、ただのテクニックだと解釈してしまうと、とてももったいないと今の私は思います。
結局、これって別に男の心をつかんで離さない、というだけではなくて(しかも、たぶん女心をつかんで離さない方法でもあると思います(笑))「相手に依存せず生きる」ことの本質をついてるなと思うのです。
実際、私は母との電話を切った後、お風呂に入ってメイクをし、料理を作る…というプロセスを経ているうちに、どんどん自分で自分の心を立て直すことができたので。
「別れたくない」という思いは、当時、もちろん一番の望みだったですが、「すがって修羅場になって無理やり引き留めてもムリ」というのは、頭で分かっていました。
そういうとき、「最悪の自分になりたくない」という矜持というかプライドのようなものは、最悪の醜い自分にならずに済む、最終ラインのような気がします。
お風呂に入ってメイクをし、料理を作る…という行動は、その最終ラインを取り戻す「儀式」だったんだな、と今になって思います。
20年近く昔の話ですが…いまさらだけど、お母さん、ありがとう(笑)
Twitterでたくさん反応をいただきました(笑)
このアドバイス、素晴らしいです!男女間だけでなく、友人や家族、ビジネスにも応用できる極意かと☺️✨ https://t.co/0PLr0rQ8d7
— フラヌール (FRAN) (@flaneur_fran) 2017年11月10日
これはすごい((((;゜Д゜))) https://t.co/WPineahmI0
— ザク男爵@営業代行 (@zakudansyaku) 2017年11月10日
お母さん素敵ですわね(^_-)-☆
— 肉級 (@mecchanikuniku) 2017年11月10日
すごい。ただただ、すごい。
今まで生きて得たものが詰まった言葉。
先人の生きた言葉、経験はほんとにすんごい人生のエキスが濃縮されてる、、、
自分もこんな風にアドバイスを言えるように生きたい https://t.co/utziSTo3rb
— 黒須サンタ (@snt_2ch) 2017年11月10日
すごくすごく為になりました!
素敵なツイートありがとうございます!!— 黒須サンタ (@snt_2ch) 2017年11月10日
お母様のアドバイスというのが、またステキでした☺️💕
— フラヌール (FRAN) (@flaneur_fran) 2017年11月10日
母の愛に泣けた(T_T)
なによりも、1人の自立した大人の女性として接してくれたお母様が素晴らしい。感動しました。ありがとうございます!— 上野理恵 (@rie_ueno_r) 2017年11月10日
真理子さん、しびれましたー!
いつか息子に相談されることあれば参考にさせていただきます…!(息子だけど)
言われたことを実行するのも難しい精神状況だと思うので、お母さまのアドバイスを実行できた真理子さんも素敵。— ままりふれ♪ Saori (@mamarefle_Saori) 2017年11月10日
男親としても、娘にこのくらいのことを言えるようになってみたいもんだ・・・ https://t.co/9ValacqQaC
— ハシケン@コンテアニメ工房 (@conteanime) 2017年11月10日
お母様、最高に素晴らしい!そんなことを狼狽える娘に即座に言えるのもスゴイ。感動して涙まで出てきた!真理子さんはきっと彼の心に深く刻まれてるでしょうね。 https://t.co/dgK8aF2N7a
— フェルナンデス由布子(ユウコ) (@fernandesyuko) 2017年11月10日
母を褒めてくださった皆さま、ありがとうございます。
ちなみにそんな母ですが…
肉級さん、ありがとうございます!
そんな母も、他人には(娘には)そんなハイレベルなアドバイスを冷静にできるのに、自分の配偶者(父)相手にはドンパチやってますww
— 田中真理子@心理セラピスト (@marikotanaka107) 2017年11月10日
果たして「大人のイイ女」かというと微妙なところでして…
自分のパートナー(父)相手とは、ときどき低次元の争いを繰り広げています(笑)おあとがよろしいようで♪
いつもと毛色の違う記事ですが、楽しんでいただけたら幸いです。